日経平均乱高下で、最近ブルーになっている人へ

日経平均株価は2018年10月をピークに下落を続けており、クリスマスと年明けには2万円を割る場面も見られ、ブルーな気持ちで新年を迎えた方も多いのではないでしょうか。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Gearstd)

この下落は米中関係の緊張に端を発した、世界経済の先行き不安から起こったものであり、国内のファンダメンタルズ(企業業績)は堅調に推移していたと見られています。

ただ、ここしばらく続いた「バスに乗り遅れてはいけない」というムードが強かった上昇相場からの反転は、経済的・精神的なダメージも大きかったことでしょう。

こういった際にアドバイスしたいのは「まずとにかく落ち着いて」ということ。

私はFPとして独立して20年以上になりますが、その間、株価は上がったり、下がったり。そのたびに個人投資家の大多数は、上昇局面で「買わなきゃ損」と高値づかみをし、下落局面で「早く手放さなきゃ」とあわてて損切りに走ります。基本的に、人間のやること、考えることは変わらないのだと痛感します。

株価が下落するときは急激に下がるのが常であり、冷静さを欠いて取引するのは機関投資家のいいカモです。

投資額も情報量も少ない個人投資家がプロである機関投資家に勝つのは難しいです。

しかし、個人投資家だけが持っている最大の強みがあります。それは「短期で結果を求められないこと」です。

そのため、多くのFPは資産形成として長期投資を勧めています。その目的は、じわじわと自分の資産を右肩上がりに増やしていくこと。相場が悪くても売買をしなければ評価額こそ減るものの、懐が痛むことはありません。相場が反転し、プラスになるのをじっと待つこともできます。