雑誌「プレジデント」(2018年10月15日号)では特集「ビジネス本総選挙」にて、仕事に役立つ100冊を選出した。このうち5つのジャンルごとに「トップ10冊」を紹介しよう。第4回は「IT・会計部門」について――。

難しい内容は、すっ飛ばせばいい

あらゆる業種に欠かせないITと会計をはじめとする数字の知識。この分野に明るいビジネスパーソンは、市場価値も高く、現場でも重宝される。

1位 数字が苦手な人でもとっつきやすい一冊
統計学が最強の学問である
西内 啓 ダイヤモンド社
2位 会計の面白い部分だけをピックアップ
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
山田真哉 光文社新書
3位 財務諸表の見方を体系的に理解できる
増補改訂財務3 表一体理解法
國貞克則 朝日新書

公認会計士の山田真哉さんも、「数字に関する情報は知らないと損してしまう」と、その重要性を強調する。

「たとえば、確定申告をすれば還付金が戻ってくる、自治体や公的機関に手続きをすれば助成金がもらえるなど、知らないと損する情報はたくさんあります。ただ、それらの情報、あるいはやり方自体は学校で教わるものではない。しかも、家計について人に話すことはなかなかありませんよね。お金は病気以上にプライベートに関わることなので、身内以外で気軽に相談できる相手はほとんどいない。そのため、お金やそれに関連する数字のセンスは読書を通じて学んでいくのが重要になってきます」

一方、ITについては、もう少し馴染みもあり、話題に上りやすいのかもしれない。しかし、それらがどういったもので、何ができるかをわからなければ、スタートラインにも立てない。やはり読書で基本的な情報を得ることが必要になる。