10代、20代の女性からの圧倒的な人気を誇る化粧品クチコミアプリ「LIPS」。サービス開始から2年弱で200万ダウンロードを超えた。開発したのは、東大を休学中の男性エンジニアだという――。

ジャーナリストの田原総一朗氏とAppBrew 代表取締役 深澤雄太氏

開成時代に東大で、ロボット研究を発表

【田原】深澤さんは現役東大生の起業家だそうですね。いま大学に行って授業は受けているんですか?

【深澤】いえ、休学しっぱなしです。

【田原】高校は開成。当時はどんなことに興味がありました?

【深澤】高校のころはプログラミングをしていました。マイコンという小さなチップにプログラムを書きこんで、電子ゲームやロボットをつくっていました。

【田原】ロボット?

【深澤】東大の研究プログラムに参加して、二足歩行のヒューマノイドロボットにモーションキャプチャーで人間の動きを真似させるプログラミングをしていました。当時、人間の関節などの動きを撮るモーションキャプチャー用のカメラで安いものが出始めていて、それを使っておもしろいことができないかなと。

【田原】真似をさせるって、どういうことですか。学習させるの?

【深澤】いえ、人間が動いてリアルタイムに真似させます。それができれば、人間が入れないところにロボットを入れて、そこで自分が動いているかのようにロボットに作業させることもできる。その小さな実験みたいなものでした。

【田原】実験はうまくいったんですか?

【深澤】最終的には、東大のキャンパスで発表までしました。