65歳までに社長を譲る

私は2018年12月で60歳になります。18年はまたアースホールディングスの前身であるビッグモアの創業から30年目にあたり、かねての経営目標であった「フランチャイズオーナーを100人に」という目標を達成した、区切りの年でもあります。

アースホールディングス社長 國分利治氏

実は5年ほど前から「65歳でアースホールディングス社長を交代し、経営の第一線から身を引こう」と計画していました。最初は「60歳で」とも思ったのですが、当社の場合は独自のフランチャイズシステムをとっているため、トップの交代には仕組みの整備が必要です。それには時間がかかると考え、65歳に延長したのです。

新しいトップは今のアースホールディングスの取締役の中から選ぶことになります。彼らはみなそれぞれの会社を持つ、フランチャイズオーナーでもあります。その中の誰かにバトンタッチする流れを、65歳までにつくっていこうと考えています。

フランチャイズ本部であるアースホールディングスで社長を務めるには、グループ全体をまとめる力が要りますから、十分な実力と経験を持った人を選ぶことになるでしょう。

次のトップはきちんとした人がいい

第1に、自分の会社とアースホールディングスを両方見ないといけないので、両者をきちんと平等に扱えることが絶対条件です。

むしろ自分の会社を犠牲にしてでもアースホールディングスのために働くようでなければ、グループの人たちがついてきてくれないでしょう。その意味で「自分の会社を伸ばしたい」と思っている人は難しい。

第2に、平常心を保ち、あまり感情的ではない人がいいと思っています。私自身はあまり怒らないタイプです。怒ってみせることはありますが、基本的に感情的にはなりません。

感情的にならなければ判断がブレないし、好き嫌いがないので公平に人を扱えます。そうして敵をつくらないというのも、トップに立つ人に必要な資質でしょう。

第3に、私自身はいい加減な人間なので、次のトップはきちんとした人がいいですね(笑)。