無駄遣いせずに継続的に積み立てること

40歳なら6割を国債など元本確保型に。4割をリスク資産で運用してみよう<br><strong>キャスター・ファイナンシャルプランナー 生島ヒロシ</strong>●1950年生まれ。TBSアナウンサーとして活躍後、独立。数多くの資格も持つ。
40歳なら6割を国債など元本確保型に。4割をリスク資産で運用してみよう
キャスター・ファイナンシャルプランナー 生島ヒロシ●1950年生まれ。TBSアナウンサーとして活躍後、独立。数多くの資格も持つ。

老後は、どこでどんな生活を送るのか。老後資金を考える際に、これは重要なポイントになる。リタイア後の生活スタイルで、必要資金は大きく変わるからだ。

夫婦2人の生活費は最低でも毎月24万円、ゆとりある生活を送るには37万円が必要だという(生命保険文化センター資料)。37万円では、60~85歳までの25年間の生活費総額は1億1100万円だ。サラリーマン家庭の年金額は夫婦で月額約22万円。25年間で約6600万円なので、定年までに差額の4500万円を準備しておけば、余裕ある老後が送れる。この4500万円はまったく運用しない場合の必要額だが、例えば2%で運用しながら取り崩すと当初必要額は約3500万円となる。

子育てが終わった50代は、人生でもっとも家計に余裕が生まれる貯蓄のゴールデンタイムでもある。ただ、私もそうだが余裕ができるとつい無駄遣いをしてしまう。そこでおすすめが銀行引き落としなどを利用した自動積み立てだ。継続的に積み立てれば利益が利益を生む複利効果で、目標への到達速度も速くなる。

積立額は50歳、年収1000万円なら年収の2割程度、月に16、7万円を目標にしたいところだ。月17万円の積み立てを10年間続ければ、金利0%でも約2000万円。さらに積み立ては投資時期の分散がおこなわれ、その結果リスク低減効果が期待できるので比較的高いリスクを取った運用ができる。仮に年6%の利回りで運用できれば約2700万円が準備できる。それとは別に現在保有する金融資産もしっかり運用する。例えば500万円を3%で運用すれば10年後約670万円となり、積立総額と合わせて約3400万円が準備できる。まだ40代で運用期間20年では、教育資金がかさむ間は月々1万5000円、50代になって余裕ができれば積立額を増やして目標額の実現を目指す。