メール処理が早い人は、どこが違うのか。外資系コンサルティング会社出身の清水久三子氏は、「タイピングを早くするには限界がある。メール処理が早い人は、文章をあらかじめ辞書登録している」という。具体的な方法を紹介しよう――。
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1日平均200通のメールをどう処理するか

みなさんは1日に何通のメールを処理していますか? 筆者に届くメールの量は1日平均200通です。そのうち、返答の必要があるメールが50通だとした場合、1通3分で処理していたら2時間を超えてしまいます。自分が発信する分もあるため、1~2分以下にしなければ、メール処理だけで仕事時間の多くがとられてしまうのです。

増え続けるメールをスピーディーに処理するためには、「インプット」「プロセス」「アウトプット」という3つの観点で考えるとよいでしょう。「インプット」は受信したメールの仕分けと処理時間を決める工夫、「プロセス」はメールを書くスピードをあげる工夫、「アウトプット」は相手に依頼したことを受け入れてもらいやすくしたり、すぐに返事をもらえるようにしたりする工夫です。それぞれ何をするのかご紹介します。

インプット:自動振り分けをし、処理する時間を決める

インプットでは自動振り分け機能を使って、メールの仕分けを行います。発信者やタイトルのキーワードなどでフィルターを設定して、決められたフォルダに入るようにするのです。

受信トレイに表示させずに直接フォルダに保存することもできます。自分でいちいちタイトルや内容を見てフォルダに仕分けるのは、存外に時間がかかります。これによって、優先順位の高いメールから処理できるのです。チームで仕事をしている場合には、タイトルにプロジェクト名をつけるなど、あらかじめ「命名規則」を作っておくとよいでしょう。

また、五月雨式に着信するメールを都度処理するのは、効率的ではありません。1日のうちでメールを処理する時間帯を「午前と午後で20分ずつ」などのように、決めておくとよいでしょう。パソコンで仕事をしている時にポップアップの受信通知があると集中力がそがれるため、通知はオフにしておき、決めた時間にまとめて処理をする方が効率的です。

それでもメールが気になってしまう方は、決められた時間以外はメールソフトを立ち上げないという手もあります。本当に即時レスポンスが必要なものはごくわずかです。1日に2回チェックすればその日のうちにレスポンスできるので、十分ではないでしょうか。