2018年内にロンドン、3年内にインドへ

「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋はカレー発祥の地、インドへの逆進出を狙っている。日本だけでなく、アジア各国への進出もしてきた「ココイチ」にとってはカレーの本場への出店は浜島俊哉社長の夢。明治の日本にカレーを伝えたイギリス・ロンドンへの1号店の2018年末での出店を足がかりに、3年以内のインド1号店の実現を目指す。

写真=iStock.com/kazoka30

壱番屋は1978年に愛知県で創業し、現在は12カ国・地域に約1500店舗を展開している。クセのないなじみやすい味付けと手ごろな値段で根強いファンを獲得してきた。2016年1月には廃棄カツの横流し事件もあったが、決算にはほとんど影響がないほど顧客の支持は強い。

アジア各国への進出も強化しており、香港やタイなどにも進出。18年8月にはベトナムに1号店を出店するなど、勢いを強めている。ベトナムではベトナム国内で最高層となる81階建て「ランドマーク81」内の商業施設に出店し、集客力も高めている。

同社の担当者によると、進出した各国では業績にばらつきはあるものの堅調だという。「QSC(※)など国内で当たり前にやってることを海外でやるのみです。原則、味もサービスも変えない方針です。海外店舗で現地化するのはトッピングですね。日本にはないカレーを卵でカバーした料理なども提供して差別化を図っています」(担当者)。

かつて中国ではコーヒーとコーラの区別がつかなかったり、メニューを客に投げる店員もいたそうだが、今は昔。海外でも着実にサービス精神がなじんでいるという。

※Quality=品質、Service=サービス、Cleanliness=清潔・清掃の頭文字