「スタンフォード大学が認めた才媛」という異名を持つ東大生・鈴木光さんをご存じだろうか。出演するクイズ番組『東大王』では、チーム最年少ながら、難問を次々と解答する姿に注目が集まっている。その知識はどこで身につけたのか。鈴木さん本人に聞いた――。

※本稿は、『プレジデントFamily2018秋号』の特集「東大生192人 頭のいい子の本棚」の記事を再編集したものです。

「東大王」紅一点は幼い頃、英語しか話せなかった

人気クイズ番組『東大王』(TBS系列、日曜19時~)にレギュラー出演中の鈴木光さんは東京大学の2年生(文科一類)。この番組は東大生・東大大学院生4人のチームに、芸能人チームがクイズで挑むもので、東大王チームの「IQ165の天才」「医学部のプリンス」「高校生クイズ2連覇」といったツワモノの中に、紅一点として鈴木さんが加わっている。

超難問クイズを次々と解答する頭脳明晰さと、そのスマートな印象に魅了される視聴者は多い。「スタンフォード大学が認めた才媛」という異名があり、ネット上では「美しすぎる東大王」とも言われている。

チーム最年少だが、その博識ぶりは多くのファンが認めるところ。なぜ、そのような圧倒的な知識を身につけることができたのだろうか。

母親はカタカナ英語で「はらぺこあおむし」を読んだ

鈴木さんは1998年、東京生まれ。両親、双子の姉との4人家族。海外で暮らした経験はないが、小学3年生まで家の中では英語をしゃべっていた。幼い頃は英語しか話せなかったという。

※『プレジデントFamily2018秋号』の特集は「東大生192人 頭のいい子の本棚」。この中で、鈴木光さんのインタビューが掲載されている

「母の友人にすすめられ英語の習い事を始めたことがきっかけで、姉と一緒にインターナショナルスクールの幼稚園に通っていたんです。周りは英語で話すお友達ばかり。おかげで、気がつけば英語しか話せなくなっていました。私たちから両親へは英語で話しかけ、英語が得意でない両親から私たちへは日本語で話しかけるという家庭でした」

そんな幼い姉妹に母が読み聞かせてくれたのは英語の絵本だ。お気に入りだったのは『ぼくを探しに』(シェル・シルヴァスタイン)、『おおきな木』(同)、『はらぺこあおむし』(エリック=カール)。いずれも日本語に訳されているベストセラーだが、鈴木さんの記憶にあるのは原書だ。

「姉と一緒に母をはさみ、眠る前に読んでもらったことをよく覚えています。母の英語はカタカナ英語でしたが、インドや韓国などさまざまな国の人たちの英語を幼稚園で聞いていたので、まったく気になりませんでした」