ビジネスを始める時、どうやって集客をするか。多くのイベントやセミナーで講師を務める小山竜央氏は、「最初からインターネットに頼ってはいけない。ネットからリアルへ誘導することを考えていると、失敗する。まずはリアルな人間関係を築くところから始めるべきだ」と提唱する。なぜネットでの集客を考えてはいけないのか――。

※本稿は、小山竜央『パブリック・スピーキング 最強の教科書』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

「ネットで人を集められる」というのは幻想

あなたがビジネスを始めて、集客をしようとするとき、最初のステップには何を使おうと考えますか?

おそらく、過半数の人が「インターネット」と答えると思います。実際、インターネットは間口が広く、かつ、手軽です。現にあなたも、この記事をインターネットで読んでくださっているわけです。

小山竜央『パブリック・スピーキング 最強の教科書』(KADOKAWA)

しかし、集客が苦手という人にお伝えしたいのは、「最初のステップでインターネットを使うな」ということです。

こう書くと、現代において、ネットを使わずに、どうやって集客するのかと思われるかもしれませんが、「ネットはすごい。ネットで何でも集められる」というのは幻想に過ぎません。

それでは、そういう私はネットを使って集客していないかというと、もちろん使っています。しかし、それは私が長年インターネットを活用したマーケティングをしているからこそ使えるのであって、まだ初心者である場合は、ネット集客はお勧めしません。

なぜかというと、ネットを使った集客はあなたが考えている以上に複雑で手の込んだ難しいものだからです。さらには、ライバルが多い、いわゆるレッドオーシャン。こんな戦場で初心者が戦っても、大した収穫は得られないでしょう。初心者であれば、みんながネットを使っているときにこそ、リアルにフォーカスするべきなのです。

寝っ転がって聞くセミナーを成功させた

たとえば、フェイスブックでフォロワーを増やすために、相手の「友達になる」ボタンを片っ端から押す人がいます。そこであえて、フェイスブックでは、リアルに会った人だけに友達申請をするのです。リアルに会った人だけに絞ることで、「エンゲージメント(engagement:つながりの強さ、交流度を測る指標)」が高まり、絶対的にパフォーマンスが上がります。

そもそもビジネスは、リアルが前提です。リアルに会って、リアルにお客さまを成長させるビジネスです。そう考えれば、たとえネット集客を使ったとしても、リアルでのつながりをちゃんと作っておかなくては成長できないはずです。