これからビジネスマンはどう変わるべきか。「プレジデント」(2018年4月30日号)では、特集「いる社員、いらない社員」で、大企業のトップ29人に「人材論」を聞いた。今回は、東京電力ホールディングスの小早川智明社長のインタビューをお届けしよう――。

東京電力“史上最年少”社長が今、求める人材

2011年の福島第一原発事故から7年。電力業界も大きく変わり始めている。いまだに廃炉作業が続く一方、16年4月に開始された電力の小売全面自由化によって、事実上の地域独占体制だったエネルギー業界に競争の原理が働くようになった。

こうした状況を受け、東京電力ホールディングス(HD)が求める人材も大きく変化を見せている。小早川智明社長は17年に同社の史上最年少で就任。歩んできたキャリアは営業畑、59年ぶりの理系出身という“異例”の人事だ。AI時代に求められる社員とは。危機と変化に対応できる人材を小早川社長に聞いた。

東京電力ホールディングス 社長 小早川智明氏

──いまの東京電力の課題は。

大きく2つあります。まずはこれまで同様、原発を含む発電所の安全対策や災害対策をさらに徹底することです。もう1つは電力自由化に伴う競争に勝ち残れるサービスの提供。後者は根本的な変革が必要です。

──これからAIが様々な業務に置き換わるとされています。どのような活用方法を考えていますか。

現時点でAIを活用するとなれば、もっとも想定されるのはヒューマンエラーを防ぐための利用です。料金発行や受付対応などはわりとすぐにAIに置き換わっていくと思います。長期的には現場での活用もあると考えます。たとえば、送電線に何らかの異常があったとき、従来のように現場へ人が確認をしに行く前に、AIが状況を報告するなど。現場判断のサポートをしてくれるようになるのではないかと思います。