1ケタの数どうしのかけ算は九九ですばやく暗算できるが、2ケタの数どうしのかけ算になると筆算や電卓に頼るのが一般的だろう。しかし、2ケタの数どうしのかけ算も、ちょっとしたコツを覚えると簡単に暗算できる。その方法「2本曲線法」をご紹介したい。

「38×26=?」を例に解説していこう。まず紙とペンを使い、「38」と「26」を結ぶ2本の曲線(3と6、8と2をつなぐ)を引く。このように2本の曲線を、頭のなかで描いて求めるので「2本曲線法」と呼ぶ。

次に、「38×26」の右に「□+□×10+□」と思い浮かべる。左の□から百の位、十の位、一の位の意味だ。3つの□には、通常それぞれ別の数が入る。また、十の位だけ「×10」がつく。

左の□から埋めていく。「38」と「26」のそれぞれの一の位を切り捨てた「30」と「20」の積(30×20=600)を入れる。その次は、真ん中。2本の曲線で結ばれた「3」と「6」の積(3×6=18)と、「8」と「2」の積(8×2=16)の和(18+16=34)を入れる。そして最後に、右の□を埋める。「38」と「26」のそれぞれの一の位の積(8×6=48)を入れるのだ。

こうしてすべての□が埋まり、「38×26=600+34×10+48」という式ができた。これを計算すればよい。答えは、「600+340+48=988」となる。