頼みごとを頼みづらいと感じるのは、相手との間に距離があるときです。「人としての信頼感」を持てていないのが原因です。

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さらっと頼みたいのに頼めないのは、相手に申し訳ないと思っていたり、気が引けているから。つまり、自分と同じ、対等な人間と考えていない。もちろん、相手の能力や、忙しさを考え、「自分と違う」から話が通じないと思っているのかもしれません。もしかすると、目の前の相手だけでなく、あなたに、あまねく人間に対する根本的な信頼感がない、という可能性もあります。

相手と自分は対等か、違う存在か

他者のことを、例えば創作物に登場するゾンビを見るように、自分とは何か別の存在だと思っている。程度の差はあるかもしれませんが、だから頼みづらい。自分の考えはあんな「他者」には伝わらない――自分の中にそんな考えはありませんか。

そう考えると、他人へ何かをお願いするときに気持ちを楽にするには、みんなが「自分と同じなんだ」と、対等な存在だと思えるようになればいいわけです。ただし、そんなふうに自分の根本にある、物事の見方を変えるのは、非常に難しいことです。

ここではまず、相手が「自分とは違う存在なんだ」という思い込みを、少しずつでも直していくことから考えましょう。そこで問題になるのが「嫉妬」です。

嫉妬してしまうような「デキる人」に何かを頼むときに、「申し訳ない」と思ったり、頼みづらさを感じてしまいがち。実はこの嫉妬は、脳が発作的に起こしてしまう生理的な反応で、いくらその場で自分をコントロールしようとしても無理なのです。しかも嫉妬を抱くと、「相手には悪意があるのでは」とますます疑心暗鬼になってしまう。そうして、物を頼みづらくなる。