「インド式」のような暗記は不要

「おみやげ算」という暗算法を応用した「超おみやげ算」をご紹介したいのだが、その前にざっと、おみやげ算についておさらいしておこう。

写真=iStock.com/BartCo

おみやげ算は、2ケタの数の2乗を計算するのに有効な方法である。たとえば「85×85=?」をおみやげ暗算法で解くには、まず右の85の1の位の5を“おみやげ”として左の85に渡す。すると「90×80=7200」となる。そして、その7200に、おみやげとして渡した5を2乗した25を足して、「7200+5の2乗=7225」というように、いとも簡単に答えを求めることができるのだ。

同じ要領で「24×24」を頭のなかで解いてみてほしい。まず、右の24の1の位の4をおみやげとして左の24に渡し、「28×20=560」とする。次におみやげの4を2乗した16を560に足す。つまり「24×24=576」となる。

さて今回、新たにご紹介する「超おみやげ算」は、2ケタの2乗だけではなく、「九九」に続く「19×19」までの2ケタの暗算ができるという、とても便利な計算法である。

ところで、10年ほど前に「インド式計算法」というのが話題になったのを覚えている読者も多いだろう。インド人が2ケタや3ケタの足し算、かけ算の暗算を得意としているというものだ。それを応用した計算ドリル本がベストセラーになることもあった。

インド式計算法に正式な定義はないようだが、そのベースには日本の「九九」のような暗記がある。日本では小学校の低学年で九九を覚えるが、IT大国で知られるインドの小学生はなんと「19×19」まで、暗記してしまうのだというから驚く。