圧倒的知力、学力を兼ね備え社会で活躍する桜蔭中学校・高等学校の卒業生。一方で、「どこか空気を読めない人も多い」という声も、企業の人事部や卒業生から漏れ聞こえる。「日本一賢い」という不思議な女子校の秘密を追った――。

医師に弁護士、女優まで。特色に「礼法」の授業も

日本に名門校は数あれど、トップと評されるのは一握り。東京では男子校の「御三家」として開成、麻布、武蔵が昔から名高いが、それに対する「女子御三家」は、桜蔭学園、女子学院、雙葉の3校を指す。なかでも桜蔭は、約四半世紀にわたり東京大学合格者数で全国トップ10入りを記録し、2017年には63人の合格者を輩出(全国第7位)、名実ともに「日本一賢い」女子校と呼べるだろう。

(左上)政治家 豊田真由子氏(写真=時事通信フォト)
(右上)参議院議員 猪口邦子氏
(左下)精神科医、元衆議院議員 水島広子氏
(右下)気象予報士 染井明希子氏

そんな桜蔭からは、参議院議員の猪口邦子(卒業は米コンコードアカデミー高校)、起業家の経沢香保子、女優の菊川怜、歌手でイラストレーターの水森亜土、弁護士の土井香苗、精神科医の水島広子らをはじめ、医者、研究者、弁護士、裁判官など多彩な人材が世に出ている(敬称略)。