「部長、ちょっといいですか?」。思いつめた顔で女性の部下が訴えてきたらどうするか。5つのテーマにあわせて、落ち着いて対処するためのマニュアルを紹介しよう。第4回のテーマは「不満を訴える女性部下への対処法」――。(全5回)

※本稿は、「プレジデント」(2017年10月30日号)の特集記事「女子社員からの怒りのクレーム 緊急フォロー術5」を再編集したものです。

一流上司は不満を募らせる女性社員にどう対処するか

職場で産休・育休や病気休職のメンバーが出ると、周囲の人のフォローが必要になります。その際、誰か一人に大きな負担がかかっているのに上司が気づかないということもあるでしょう。不満をぶつけてくる女性がいたら、どう対処すればいいでしょうか。

その場合、訴えてきた部下は仕事の割り振りに不公平感を抱いています。上司はまず部署のメンバーを集めて、分担の割り振りをどうするか、改めて協議の場を持つべきでしょう。

誰が言い出したのかは伏せて、「やや不公平感が出ているようだが、もっといい形はないだろうか」と提案します。その際「よりよいやり方を見つけよう」というポジティブな問いかけになっていることが大切です。

「上司が最善の努力をしてくれた」という印象を与えることができれば、不満を訴えた部下も、「自分の訴えが職場の大事な問題として扱われている」と感じます。すると、どんな結論になっても部下は納得しやすいでしょう。

職場のメンバーが欠けてみんなでフォローしているという状態は、全員にとってそれなりに大変であるはずです。上司としては折をみて感謝の気持ちを示すことも重要です。