いつも暇そうなのに、いざとなると頼りになる

「あの人は、仕事ができる」。周りにそう思われている人とは、どんな人でしょうか。スケジュールに追われながら、バリバリ仕事をこなす。いつ見ても忙しそうだし、しっかりと結果を残している。そんなタフなタイプは、一見してわかりやすい「できる人」ですね。

一方で、いつも暇そうなのに、いざとなると頼りになるタイプもいます。たとえばマンガ『美味しんぼ』の山岡士郎はそんな人です。

普段はグータラな新聞記者ですが、こと食べ物の問題となると才能を発揮し、豊富な知識や人脈を活かして優秀な結果を残す。このように、他人にはない特殊技能があるタイプも「できる人」でしょう。

しかし、山岡のような、働かなくても平然としている肚の据わったタイプは稀です。仕事をしていれば、忙しくなくても働いている体裁を整えたい、多忙を装って余計な仕事を避けたい、と思ったことがある人もいるでしょう。では、実際は忙しくないのに、忙しい「できる人」に見せるには、どうすればいいでしょうか。

せかせかした思いはすぐに伝わる

ただ単に「忙しい」という状態になりたいだけなら、話は簡単です。心理的に気持ちに余裕がない状態にしたり、急にいつもと違った状況に身を置いたりすればいいのです。周りはすぐに「あいつは忙しい」と思ってくれます。なぜかというと、忙しい気持ちは感染するからです。

上司が一人でイライラしているだけで、職場がどんよりと嫌な空気になった経験は誰にでもあるでしょう。

忙しさや怒りといった感情は周囲の人の不快な気持ちも高めてしまう、心理学から見ても感染しやすい感情なのです。あなたの頭の中のせかせかした思いは、隠そうとしてもすぐに周囲に伝わります。