「すみませんと謝った」=「痴漢を認めた」

「やめてください!」混んでいる電車の中で、見知らぬ女性からこう言われたら、あなたならどうしますか?

多くの人は、うっかり足でも踏んでしまったのかなと思って、なんとなく「あ、すみません……」と言ってしまうのではないでしょうか。実はこれが命取り。「すみませんと謝った=痴漢を認めた」と誤解され、痴漢の加害者として現行犯逮捕されてしまうことが多いのだそうです。

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もちろん身に覚えのないことですから、その場で「私はやってません」と言うはずです。でも女性の側も相当の覚悟で声を上げていますから、そう簡単にあなたの言うことを信じないでしょう。

当然、周囲の目も気になりますから、「次の駅で電車を降りて、駅員さんの前で話しましょう」という女性の提案に、「話せば分かるだろう」と思い、言われるままホームに降りてしまいますよね。そうなったら最後、真犯人を見ていた証人でも現れないかぎり、30分も経たないうちに警察に連行されてしまいます。被害者の女性とろくに話はできないし、味方になってくれるはずの駅員も話を聞いてはくれません。

では、痴漢だと誤解されたとき、どうしたらいいのでしょうか。数多くのえん罪事件を担当する弁護士の坂根真也先生に聞いてきました。初動ポイントは3つ。

1. 「すみません」ではなく、「どうしたのですか?」と言う。
2. 「どうして自分が犯人だと思ったのか」女性に聞く。
3. その証言をスマホで録音しておく。