約20万円の初任給。遠慮なく使う人、貯める人。いろいろだが、社会人をスタートさせる今だからこそ知っておくべきお金のルールがあるのだ。

同じ初任給でも貯まる人貯まらない人が出る理由

労務行政研究所の調査によると、2016年4月の新卒入社者の初任給(対象:東証第1部上場企業227社)は、大学卒21万313円、大学院卒修士22万7505円、短大卒17万7822円、高校卒16万4894円。前年度に比べると抑制傾向にあるものの、3割以上の企業が全学歴で引き上げしたという。

初任給を手にした新社会人のみなさんは、どんなふうに使っただろうか?

筆者が新入社員の頃は、とにかく毎朝遅れずに会社に行くことで精一杯。入社後も半年くらいは、新人研修やOJT研修など、終日ほぼ研修ばかりで、「これで、お金がもらえるなんて申し訳ないなあ……」と給与明細を見ながら、少し後ろめたく思ったことを覚えている。

とはいえ、親から仕送りをもらっていた大学時代と異なり、これからは自分の稼ぎだけで食べていかねばならない。

しかも、企業における終身雇用や定期昇給制度は過去のもの。超高齢社会で少子化が進む今の日本の20代にとって、将来、年金はもらえるのか、社会保障や税金はどうなるのか、などお金にまつわる心配は尽きない。

今回は、そんな新社会人が考えておくべきお金にまつわる3つのことをご紹介しよう

▼社会人が絶対知っておくべきお金のこと

その1<ライフプランを立てない人は必ず浪費する>

結婚、出産、仕事、親からの独立、転職、キャリアアップ、住宅購入など、人生の節目となる出来事を「ライフイベント」という。

新社会人にとって、これからの人生の中で可能性のあるライフイベントにはさまざまなものがあるが、共通しているのはいずれもお金がかかるということだ。

自分の収入を自由に遣うことができる新社会人の多くは、将来の生活設計、すなわち「ライフプラン」よりも、レジャーや旅行、自動車・バイクなど、現在の趣味や生活を楽しむ方を優先させがちである。

しかし、新社会人になったこの時期こそ、自分自身がどんな人生を送りたいか、働き方・暮らし方を考え、具体的なライフプランを考えてみて欲しい。