モチベーションより危機意識を

熊本支社、本田文彦さん(エグゼクティブ・ライフプランナー)はモチベーションで動くタイプではなく、危機意識で動くタイプ。危機意識があれば、調子に左右されることなく、安定して長く動き続けることができる、と。ただ、新人の頃より営業レベルが上がった今のほうが辛いとも感じるそうです。

「スポーツでも同じですよね。高いレベルを維持し続けるということはとても難しいことなんです。レベルが下がってしまうと、元に戻すにはこれまでの3倍の時間と労力がかかる。それがわかっているから、一層危機意識は高くなりました」

本田さんは事前に知り得る限りの情報を収集して、万全の準備をしてからではないと商談には臨まないといいます。きちっとした準備をしておけば、お客さまにとって興味のある話ができるし、共通の話題も持てる。それがお客さまにご満足いただける第一歩だと考えているのです。

「日ごろから情報収集は怠りません。法人のお客さまの場合には業界のことも知っておく必要があるので、一般紙はもちろん業界紙からスポーツ紙までひととおり目を通します。マンガの登場人物からアイドルのゴシップ記事まで、どんな話題でもすべて網羅していますよ。映画も月に20本から30本は観ています。

そんなことを知っていて何の役に立つの? と思われるかもしれませんが、お客さまは0歳から80代まで。知っていて損する情報なんてないんです。

私は幅広いお客さまにフォーカスするため、常に『洒落ていて、二枚目で、賢くありたい』と思っています。二枚目を演じることができる俳優は三枚目もできます。お洒落な人はドレスダウンもできる。賢い人はくだらない話もできます。でも、三枚目の俳優、お洒落じゃない人、賢くない人に逆はできませんよね。だから後輩にもよく『お洒落になれ』と言ってるんですよ」