位置情報単独では個人情報にならない

位置情報を活用したゲーム「ポケモンGO」が世界的にヒットしている。スマホの普及に伴って、位置情報を活用したサービスはほかにも続々誕生している。ユーザーがいる場所によってクーポンを配るといったマーケティング手法もいまや珍しくなくなった。

ただ、自分がいる場所を知られることに抵抗を感じる人は多い。企業が顧客の位置情報を取得する場合、どのような点に気をつければいいのか。

位置情報がビジネスになる時代がやってきた(写真=時事通信フォト)

まず気になるのは位置情報が個人情報にあたるかどうかだ。森亮二弁護士は次のように解説する。

「個人情報とは、個人を特定できる情報を指します。通常、位置情報単独では個人の特定が難しく、個人情報とはいえません。しかし、ユーザー登録時に名前など他の情報と紐づけられていれば、位置情報も個人情報になりえます。また位置情報単独でも、同じ場所にいつも帰宅していることがわかれば住所の特定ができ、個人情報に近づいていくと考えられます」

つまり位置情報が個人情報に該当するかどうかはケースバイケース。該当する場合は、個人情報保護法に則った適切な管理が求められる。