米マイクロソフトが、“Conversation as a Service”という言葉を使い始めた。

いわば「会話プラットフォーム」とでもいうべきもので、人工知能や機械学習、認知サービスといった技術を活用している。といっても小難しいものではなく、ユーザーは日本語や英語など日常使う自然言語で対話をしながら、コンピューティングやクラウドを活用する世界を指す。

これは、今後の大きな潮流になると予測されている。そして今後はビジネスシーンでも、こうした技術がより積極的に活用されることになりそうだ。

iPhoneやWindowsに「今日の予定を教えて?」と話しかける

現在、一般に対話型サービスとして身近に知られているのは、アップルがiPhoneやiPadで提供しているSiri(シリ)だろう。また、Windows 10を利用しているユーザーにとっては、Cortana(コルタナ)も身近な存在だ。また、Androidを搭載したスマートフォンやタブレットのユーザーは、「OK Google!」と話しかければ、同様の機能を利用できる。いずれも、機械と自然言語で会話をしながら、さまざまなことを教えてくれる。

iPhoneの「Siri」。マイクに向かって話しかけると、面白い答えをしたり、さまざまな用事を手伝ったりしてくれる。

音声で話しかけるだけでなく、キーボードで文字を打ち込んでも、こうした対話型サービスを利用することができる。bot(ボット)と呼ばれる機能がそれで、普段使っている自然文を打ち込めば、それに即した回答を得ることができる。スマートフォンやタブレット、PCなど、機械に向かって声を出して話すことが恥ずかしいと思うことが多い日本人にとっては、こちらの方が適しているかもしれない。

こうしてみると、もはや、Conversation as a Serviceの世界は、一般化したものになっているといっていい。そして、これまではコンシューマ利用に留まっていたサービスが、ビジネスユースでも活用されはじめようとしている。