20代、30代独身女性の4割が震災後に結婚願望が高まり、3割以上が早婚願望が高まったと回答。理想の相手像にも異変あり。gooリサーチとの共同調査で見えてきた最新版・結婚の条件とは。

【調査概要】gooリサーチと共同でインターネットを通じて調査を行った。調査期間は7月1~2日。対象は20~40代の独身男女。性別、年代ごとの均等人数で2125人より回答を得た。

震災がなければ一生結婚しなかった

3月11日、ひとり暮らしのアパートで仕事中だったA子さん(39歳)は、激しい揺れに襲われた。

「築十数年の古いアパート。あまりの揺れに、家ごと潰されるかと思った」

その後も、計画停電や余震に悩まされ続けた。ある夜、余震で倒れそうなプリンターを寝ぼけ眼で押さえていると、彼(40歳)から携帯メールが届いた。

「大丈夫だった?」

暗闇にポッと光を放つ一通のメール。A子さんは、すがるように返信した。

「地震コワイよ~」

「なら、(僕の)うちに住んじゃえば?」

交際から1年半。互いに自由でマイペースな独身生活を謳歌し、結婚願望はなかった。だが彼が冗談まじりに言った「住んじゃえば?」が、不安だったA子さんの胸に響いた。4月、「同棲しようかな」と話をすると、母はこう言った。

「そんないい男性がいるなら、早く結婚しちゃいなさい」

放任主義で物わかりのよい母が、初めて「結婚しろ」と背中を押したのだった。

「それまでは、一人でも生きていけると思っていました。でも震災後、被災地で家族を捜し歩く人々の映像を見て、『親がいなくなったら、私どうなるんだろう』と急に不安になって。心の底で、いつも親を頼っていたことに気づいたんです」

そして5月、入籍した。震災がなければ一生結婚しなかったかもしれないとA子さんは言う。