安定と破綻、カップルの行く先は最初から決まっている?

「うまくいくカップルとそうでないカップルは何が違うのだろう」

これは、私がファミリー・リレーションシップ専門コーチとして夫婦関係に悩むカップルからのご相談を受けるたびに常に不思議に思っていたことです。私自身、アメリカ人の夫との国際結婚を機にアメリカに移住し、私たちなりに山あり谷ありの結婚生活を送ってきました。2010年に『国際結婚一年生』という本を出版し、国際結婚を機に海外に移住したけれども夫婦関係で苦労している方を対象にコーチングをしてきました。

『異性の心を上手に透視する方法』(アミール・レバイン、レイチェル・ヘラー著/プレジデント社)

ご相談にくるカップルからさまざまなストーリーを聞くにつけ、世の中のカップルがたどる道のりに思いを馳せます。ふたりの人間が出会って付き合い始め、何らかのきっかけで「結婚しよう」と思う。そしてお互いの家族に会い、婚約し、結婚式やハネムーンをすませて、いざ始まる結婚生活。ここまでは、どのカップルも大筋は似たような幸せ感をもっているものと思われます。

でも、結婚式によく使われるフレーズでもある「人生最良の日」から時間が経つにつれ、夫婦の関係も変わっていきます。大きなきっかけはなくてもなんとなく気持ちがすれ違っていき、どうにもやっていけなくなってしまって、これ以上無理となったときに離婚を選択する……。そんなカップルは日本でも増えてきています。いずれは日本も「離婚大国」アメリカのようになっていくのでしょうか。

そこで、冒頭の疑問です。世の中には一見「平々凡々、退屈でつまらない」と思われてしまうような仲良し夫婦がいる一方で、ケンカを繰り返してことあるごとに「離婚だ!」と叫びあっているカップルもいます。この2組のカップルの最大の違いは何でしょうか。