業績を挙げている経営者たちは、どんなメールを書いているのだろうか。超効率重視のメールから情熱的なものまで、様々に集まったメールを言葉のプロが徹底分析する。

毎年年末になると広報からメディア宛てに送られてくる鈴木修会長兼社長の年頭所感。2013年は軽自動車税の増税が決まった年。過去のことにとらわれず、逆風にもめげずに前に進むという覚悟がひしひしと伝わってくる。

▼伝え方の達人が解説!

【1】時代感を伝えて共感を誘う
時代の流れが早くなっていることは、受け取り手のメディア側も同じ認識。共感できる内容を冒頭に置くことで、読み手の心を開くことに成功している。

【2】「ギャップ法」で注意を引く
「1時間」と「ひと昔」、「駆け抜ける」と「立ち止まる」という正反対の語を組み合わせることによって、強く印象に残る文章になっている

【3】一番言いたいことは最後に置く
もしこの文章が最初にあったら、「頑張ろう!」というただのかけ声のように聞こえ、すんなり受け止められなかったはず。「共感⇒注意⇒納得」という構成が◎。

佐々木圭一
上智大学大学院を修了後、1997年博報堂に入社。伝えることが得意でなかったにもかかわらず、コピーライターとして配属され、苦しむ。著書『伝え方が9割』では、もがくなかで見つけた伝え方の技術を惜しみなく紹介。
(撮影=宇佐美雅浩、小倉和徳、的野弘路)
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