デタラメな「現実」を変えるため、政治の世界へ飛び込んだ

大阪府知事に就任した2008年2月から、大阪市長を任期満了で辞めた15年12月までの約8年間、僕は政治家として地元・大阪のために全力疾走してきました。

別に昔から政治家になりたいと思っていたわけではありません。府知事選に出馬するまでは、弁護士業務のほかにテレビ出演や講演会活動、執筆活動をこなし、多忙だけれど充実した生活を送っていました。実は僕個人の幸せだけを考えたら、選挙になんか出ないで、弁護士兼コメンテーターのまま、世の矛盾や不公平を糾弾していればよかったんです。

でも、僕はそんな人生に我慢ができなかった。

というのは、関西ローカルの夕方の報道番組に出ていたころ、番組は大阪府庁や大阪市役所の税金の使い方がデタラメだということを、何度も何度も取り上げたんです。僕もコメンテーターの一人として、誰が聞いても真っ当だと思うような厳しい意見を繰り返し行政当局に突き付けました。視聴率も高かった。

だけど、それだけでは府や市の現実はまったく動かなかった。相変わらず特定の人たちが、僕たちの払った税金で甘い汁を吸っている。本当に何も変わらないんですよ。

「いうだけじゃダメなんだ!」

身に染みてそう感じました。だったら、いうだけじゃなく自分でやるしかない。政治家になろうと決めたのは、そんな思いが心の奥底から湧き上がってきたからです。

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政界に突然彗星のごとく現れた男は、大阪の何を変え、誰と戦い、何を勝ち得たのか。改革を進めるごとに増える論敵、足を引っ張り続ける野党との水面下での 暗闘をメルマガ読者だけに完全暴露し、混迷が続く日本経済、政界の指針を明確に指し示す。政治家、弁護士、そして、7人の子どもを持つ親として、読者から の悩みごと、相談に、ズバリ答えていく。大物との対談も掲載!