天下りや高額退職金、果ては居酒屋タクシー……。逆風にさらされている公務員だが、依然として根強い人気に支えられている。国家公務員I種は東大が他大学を圧倒する。地方公務員には中堅大学の名が並ぶ。

国家公務員は東大圧倒、地方公務員は……

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国家公務員は東大圧倒も減少傾向に。外資系金融、コンサルへ流出 
※=国公立大学

天下り、高額退職金など官僚批判は後を絶たない。最近では年金記録漏れ問題、防衛省の不祥事、道路特定財源を使ったマッサージ機購入、居酒屋タクシー……、と官僚・公務員への風当たりは強い。

2008年度の国家公務員・種の合格者は東大が417人で他大学を圧倒している。しかし、ここ数年、減少傾向にあるという。高収入が期待される外資系の金融機関やコンサルティング会社へ流れる学生が増加している。さらに、一連の不祥事などによって、公務員人気はやや陰りが見え始めているようだ。

東大に続き、京大(161人)、早大(101人)と続くが、順位の変動はあるものの、上位大学はお馴染みの顔ぶれが並ぶ。実際、各大学の就職課によれば、大きな変化は見られないという。

教員と地方自治体の一般職を除けば、私たちに最も身近な地方公務員は警察官と消防官である。ランキングを見ると国家公務員を多く出す国立大や、大手民間企業への就職率が高い有名私大の名は見られず、総じて、偏差値は高くないが、学生数が多い大学、地方出身者が多い中堅大学が名を連ねている。順位は異なるが、警察官・消防官ともトップ3は日大、国士舘大、東海大が占めた。