なぜ、口が大きい人は魅力が増すか

石原さとみはなぜ“最強”なのか

今、日本で人気が上位にくる女性タレントは、皆そろって口が大きいのが特徴だ。今の人たちは、「品がない」と思われがちだった昔よりも、大きな口の女性に慣れてきているのかもしれない。米女優のジュリア・ロバーツの人気が出てきた頃（1990年『プリティ・ウーマン』が大ヒット）、あんなに口の大きな女優に人気があることをいぶかしむ向きもあったが、今はそれほど不自然さは感じなくなっている。

そもそも、男性が魅力を感じる女性の顔と、女性がいいと考える女性の顔は異なる。女性が好む女性は、例えば宝塚の男役のようにキリッとしていても、男性から見てセクシーというわけではない。逆に男性専門のグラビアアイドルは、完全に幼型化したロリコン顔に豊満な体型が主流となっている。生殖が関わるか否かによって、「いい」と感じる女性のタイプは異なってくる。

同様に、女性が男性に魅力を感じるのは、顎のように下から見上げたときに強調されるパーツであるのとは逆に、男性が魅力を感じる女性の顔のパーツは、上から見下ろした際に強調される広い額や大きな目で、これらを総合すると「幼型」の顔となる。これを極限までデフォルメしたのが、アニメキャラクターの女の子だ。額が広い半面、鼻と口がないといっていいほど小さく退化している。

しかし生身の女性だと、そこまでいってしまった顔は必ずしも魅力的とは限らない。というのも、口が小さいと、表情がわかりにくくなるという欠点が生まれるためだ。女性はこの欠点を表面化させずに、幼型化しつつ表情を、特に笑顔を見せることが重要となる。