「この感動を10年先も20年先も続けていく」

公益社団法人の企業メセナ協議会(理事長=尾崎元規・花王顧問)が、芸術・文化の振興に貢献した企業や財団などを顕彰する「メセナアワード2014」の贈呈式が11月21日、東京・港区南青山のスパイラルホールで開かれた。

「トヨタ青少年オーケストラキャンプ」活動に取り組むトヨタ自動車が「文化庁長官賞」を受賞。

今年の「メセナ大賞」には、暮らしを彩る建築文化の“愉しみ”などを伝える竹中工務店の「ギャラリーエークワッド」を運営する公益財団法人・ギャラリーエークワッドが受賞。また、特別賞としては、全国のアマチュアオーケストラを支援する「トヨタ青少年オーケストラキャンプ」活動に取り組むトヨタ自動車が「文化庁長官賞」を受けた。

さらに、優秀賞は、アサヒビール(すみだ川アートプロジェクト2013、江戸を遊ぶ―『ないまぜや!』鶴屋南北)、資生堂(「椿会」の開催と資生堂ギャラリーなどの活動)、電通(「広告小学校」プロジェクト)、日本工営(ケニアでの読書文化普及のための支援活動)、琉球銀行(沖縄伝統工芸「紅型」の振興と次世代育成活動)の5社がそれぞれ受賞した。今年の応募数は92の企業・団体から104のプロジェクトがエントリー。受賞を逃したメセナ活動にも、震災振興に向けた継続的な文化活動をはじめ、音楽、文学、美術など多様な次世代育成、新人アーティストの支援など、伝統文化・地域文化の豊かさを発信する多くのプログラムが含まれていたという。

贈呈式には、メセナ大賞の竹中工務店の竹中統一会長をはじめ、特別賞のトヨタ自動車の豊田章男社長,優秀賞の資生堂の魚谷雅彦社長ら日本を代表する企業の経営トップが顔をそろえて、各社が推進するメセナ活動の特徴などを披露した。

このうち、文化庁長官賞を初めて受賞した豊田社長は「青少年のオーケストラキャンプは1985年から毎年開催しており、30回目を迎えた。これまでの参加者は延べ5000人を数え、創設期に10代だった青少年も今では40代になりプロの音楽家や地元のオーケストラの中核として活躍している。その節目の年にずっと長く取り組んできた活動が評価されたことは光栄であり、活動をサポートしてきたメンバーとともに喜びを分かち合い、この感動を10年先も20年先も続けていくことをお約束したい」と謝辞を述べた。

ちなみに、トヨタの青少年オーケストラキャンプは全国から音楽を志す青少年が第一線で活躍中のプロの指揮者や演奏家から指導を受ける3泊4日の音楽合宿。参加した若者たちは演奏技術のレッスンばかりでなく、キャンプの企画や運営なども率先して手掛けることで、一つの目標をみんなが協力して達成する喜びなども学ぶことができる。

トヨタの社会貢献活動には、次世代を担う人材育成の観点からも子供向けのプログラムも少なくない。さまざまな支援活動を通じて、知的好奇心に満ち、豊かな情操とアクティブな行動力を持った子供たちの未来の育成をサポートしているのが特徴だ。