企業の好決算が相次ぎ、企業業績の急回復の兆しも出てきて、景気回復に期待が高まっている。辣腕&変革経営者が求める「人材の条件」を語り尽くす。
DeNA 守安 功社長

ディー・エヌ・エーが創業以来の急成長をつづけてきた理由の一つは、「人材の質」に強くこだわったことです。

当社が株式公開した2005年3月期の売上高は約29億円。12年3月期は約1457億円ですから、7期で売上高は50倍以上になり、従業員数は129人から2101人(連結)へと16倍以上に増えました。

人材の質といっても、単に仕事がデキるというだけでは十分ではありません。成長意欲やポテンシャルも含めたトータルの質なのです。

当社で活躍する人材には共通点があります。まず何よりも、変化への積極的な姿勢があること。ネット業界の環境変化はめまぐるしく、当社の主力事業も数年ごとに変化してきました。1999年にeコマースでスタートを切り、04年にモバイル分野に注力してからオークション、SNS、ソーシャルゲームと新事業を次々と立ち上げて業容を拡大してきたのです。

昨日までの経験が、今日は通用しないというのがネット業界。新しい課題に「これは自分の仕事ではない」と拒否反応を示せば、そこで成長は止まってしまいます。変化に対応するのでなく、むしろ楽しむぐらいでなければ、この業界では伸びていくことができません。経験よりも、新しい課題に次々とチャレンジしていく姿勢こそが“優秀な人材”の条件なのです。

こうしたマインドを部下に持たせるために、組織のトップがもう一段階上のレベルの仕事にチャレンジさせる仕組みをつくることも重要です。一般的な組織では、ある仕事をマスターした人にはしばらくその仕事を担当してもらうほうが効率的だと考えます。しかし、それでは新しいチャレンジはできません。当社ではマネジャーにはすぐに新しい課題を与え、人事部も個人と組織に停滞感が生まれないように目を光らせています。