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二重マトリクスで仕事“粒度”も細分化

仕事の進め方の鉄則は、「報告・連絡・相談」である。新人研修でも必修の社会人のイロハのイのはずだが、上司と部下のコミュニケーション不全による仕事の停滞や時間ロスに、昔も今もビジネスマンは頭を悩ませている。

大手通信会社を経て、大企業などを対象に仕事の段取り力、業務改善の研修をしているハイブリッドコンサルティング代表の吉山勇樹氏は言う。

「語呂合わせで報・連・相と覚えていますが、むしろ、相談・連絡・報告を実践すると仕事効率がアップします」

この「相・連・報」方式では、何かに着手する際にまず、「どんなことを念頭に置いてプロジェクトを進めればいいですか?」「自分はこのように考えますが、どう思われますか?」と相談して、上層部の方針や意見を求めることで、最適かつ最短の方法で仕事を見いだすことができるのだ。

その後、途中経過についても最初の相談相手にこまめに連絡して接点を持ち、時に生じるギャップを微調整しながら考えを共有すればいい。「人と自分の考えは少なくとも2割は違うと考えるべき」(吉山氏)。そして最終的に「完了しました」という報告によって、仕事を仕上げることができるというのだ。

「セオリー通り、報告から入っても、ある程度進められてから『◯◯でした(いい話ではない)』と上司に言えば、時間をたっぷりかけていても成果は見込めないと判断され、プランは立ち消えといった残念な結果になることも。そんな徒労を防ぐにも、まずは早めに相談することが大切なのです」(吉山氏)