人の前では学歴社会を非難しても、わが子となれば話は別。親の学歴ごとに様変わりする子どもへの期待とホンネの実態が1000人調査で明らかになった。
出身大学偏差値によって変わる親子の関係/進路、進学…悩み事を占い師に相談したことがある

企業・大学選びの際の親子関係にも親の学歴が影響しているようだ。特に学歴の違いによって、就職活動や大学入試に関して取り組むポイントが大きく異なっている。

A層の親にとって重要なことは明確な実利である。そのため、彼らが焦点とするポイントは単刀直入だ。就職活動の際には「会社案内を取り寄せる」または「履歴書の添削」、大学選びに際しては「大学・学部を要望」する傾向があり、実務的なサポートを重視している。

わが子が何を目指すにしても、権利としての入学・入社資格を与えようという強い意思を感じる。学校説明会やオープンキャンパスへの出席率が極めて低い結果となった。

B層の親は、「試験会場まで一緒に行く」タイプが多い。実務的なサポートよりも自分自身の思いが先行してしまう傾向が明確に表れている。非常に重たいタイプの親であり、比較的重度のプレッシャーを子どもに与えているといえる。

C層の親は、自らが学校説明会やオープンキャンパスに参加してしまうタイプが多く、大学・学部選択についてはB層の親よりも口を出す。ところが、「試験会場まで一緒に行く」タイプの親はほとんどいない。また、企業への就職に関しての協力意欲もどちらかといえば希薄だ。わが子の入試や就職に際して、最初だけ張り切って後から興味がなくなるという飽きっぽい傾向を示している。

最後に、興味深いデータを紹介したい。それは悩み事などを占い師に相談するかどうかを学歴別に集計したデータである。この結果、A層の約2倍程度の30%以上の割合でC層では占い師に相談している驚愕の事実が判明した。

わが子の人生最大の岐路である「学歴」と「就職」に関して、はたして占いがどれほど役に立つかわからないが、長引く不況で神頼みもしたくなるご時世なことは確かだろう。

(「 」内コメントは特記がない限り、アンケートの自由回答から引用)
【調査概要】調査協力:マクロミル 全国の40~50代の有職者で、15歳以上の子どもがいる男女1000人対象。調査期間は2010年9月2日~3日。