円安、ビザ緩和を追い風に1000万人を突破。外国人が「期待以上」だった活動は何か。神社仏閣や富士山だけではない、最新人気スポットと誘致のための施策を紹介する。

【期待以上だった活動9位:生活文化体験】
サンリオピューロランド
――外国人比率No.1「カワイイ」で単体黒字化を目指す

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外国人観光客7000人に聞く!期待以上だった活動トップ10(PIXTA=写真)

キティちゃんの園にアジア人観光客が殺到している。

サンリオの子会社、サンリオエンターテイメントが運営する屋内型テーマパーク、サンリオピューロランドを訪れた外国人の団体客は2012年で2万7000人。13年には50%増の4万人に達した。突出して多いのが、外国人団体客全体の50%超におよぶ台湾からの客だ。

「サンリオ台湾の現地のライセンシー事業も順調ですし、台湾の方はキャラクターを好む国民性がある。それがプラスに働いているようですね。もっともキティちゃんは知られていてもピューロランドの知名度はいまひとつ。ピューロランドというよりもハローキティランドといったほうが通りがいい(笑)。今後は台湾の個人旅行者に向けて、現地のエージェントに働きかけてセールス活動を強化し、割引券の提供なども検討しています」(サンリオエンターテイメント広報宣伝課の真鍋和弘氏)

天候に左右されない屋内型テーマパークで老若男女が楽しめる。撮影スポットも多く、あちこちで記念撮影が行われていた。

台湾に次いで多いのが香港、中国。そしてタイやマレーシア、シンガポールなど東南アジア各国からの客だ。個人客は国籍を把握するすべがない。実際のアジア人客はもっと多いと考えていいだろう。

急増するアジア人客に向けて、同園ではすでに英語、ハングル、繁体字、簡体字のマップを作成し、シアターで上映するプログラムには英語と繁体字の字幕を入れている。13年7月には、キティちゃんをはじめとするサンリオキャラクターの世界観に触れられる体験型・参加型を売りに4つのアトラクションと一つのレストランを備えた「サンリオタウン」をオープンした。