行く先が見えない今のご時世に、結果を出している人がいる。彼らはいざというときに力を貸してくれる「自分だけのとっておき」のグッズやスポットを持っていた。

リンクアンドモチベーションの社長・小笹芳央さんのアイテムは少し趣が異なる。

1つはハンカチ。講演の仕事が多い小笹さんは壇上に立つ前に必ずトイレで顔を洗い、頬を軽く叩いた後、ハンカチを握ったり開いたりする。

「単純なルーチンワークによって不思議と心が落ち着いて、集中力とやる気が出てくるんです。自分なりの儀式で『よしやるぞ』と自己暗示をかけて、いい成果を呼び寄せているんです」(小笹)

もう1つは地球儀だ。社長室と自宅に置いてあるそれを眺めると「視界が劇的に変わる」そうだ。辛いことがあったときなどにくるくる回し見ていると、地球規模では東京は小さな「点」でしかなく、そこに住む自分の悩みなどさらにちっぽけなものだと思い知る。

「仕事でしくじって『もう俺は終わり』『取り返しのつかないことをしでかしてしまった』などと落ち込んでいたのに、ふっと気が楽になってまたやってみようかという前向きな気分になるんですね。地球儀は、近視眼的になった自分をズームスイッチして客観的に俯瞰するための補助ツールなんです」(小笹)

面白いのは、逆に視界を狭くしたほうがいい場合もあるということだ。先々のプランや理想が壮大すぎて、かえって仕事が手につかなかったり焦ってしまったり。この場合は「今、目の前の1つの仕事に集中すること」と言い聞かせる。「大事なのは、定期的にズームスイッチを切り替えて、自分を冷静に見つめて、思考の偏りを微調整すること。それが、仕事の停滞など時間のロスを防ぎ、同時に強いモチベーションの維持向上に役立ちます」(小笹)。

ひいては開運に通じるのだろう。

小笹さんの開運グッズ

●デスクには「地球儀」、講演時には「ハンカチ」

オフィス、自宅のデスクともに地球儀を置いている。地球儀を眺めるのは星空を眺める感覚と似ているという。ハンカチのこだわりは汗や水を吸い取りやすいタオル地で、講演時に壇上から目立ちにくいブルーやグレー系のもの。

リンクアンドモチベーション社長 小笹芳央
1961年、大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、リクルート入社。2000年、リンクアンドモチベーション設立。著書に『1日3分で人生が変わる セルフ・モチベーション』など。
(市来朋久=撮影)
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