セールスにおける感情移入の目的は「受注」につなげること。顧客の懐に入るための5つのコツを教えます。

一見漠然としている「感情移入力」を、ここでは以下の5つに分類して紹介する。

オープンクエスチョンの例
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オープンクエスチョンの例

「予算はいくらか?」
 「購入時期はいつか?」

顧客にヒアリングを行うとき、営業担当者はそうした購入の「条件」を真っ先に聞きたくなるものだ。受注するためには必須の情報といえるため、つい質問したくなるのは当然かもしれない。

しかし、購入を決断したわけではない顧客にしてみれば「まだ早い!」という気持ちになる。しつこく条件を聞こうとする営業担当者は嫌がられ、敬遠されてしまうだろう。

顧客のパートナーを目指す営業スタイルでは、取引の条件ではなく顧客の現状や新たに商品やサービスを検討することになった「状況」を知ることが大切だ。ヒアリングもその目的に沿って行うべきである。

まず大前提として、顧客に質問をするときはウェブなどで簡単に収集できる情報と、直接聞かなければわからない情報とを区別し、前者は事前に集めておくようにする。営業担当者は何でも直接会って聞こうとしがちだが、そんな安易な姿勢ではまともに相手をしてもらえない。