この学び方で間違っていないだろうか──誰もが1度は迷うはずだ。「稼ぐ人」はいったいどのように勉強しているのか。1000人アンケートの結果を交えながら、第一線で活躍する一流のプロたちの学びのコツを紹介する。

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図1 現在、勉強しているものベスト5(複数回答)

ビジネスパーソンは、いま何を学ぼうとしているのか。社内を英語公用語化した楽天やファーストリテイリングのインパクトが大きかったのか、どの層でも「英語」をあげる人が最多だった。年収1500万円台、800万円台は、ともに「経済」「IT」「政治」と続いた(図1)。

無難なものが並んだ印象だが、外資系金融機関を渡り歩いてキャリアアップを重ねてきた資産運用コンサルタントの逢坂ユリ氏は、「上を目指すなら学ぶべきものはほかにもある」と指摘。

「基礎的な勉強として、お金(ファイナンスや簿記)、英語、営業(セールス、マーケティング)の3つは必須。自分は営業担当ではないから営業のスキルは必要ないと考える人もいますが、会社や上司に自分を売り込むのも営業活動の1つです」

加えて逢坂氏が重視するのはマナーだ。

「エグゼクティブクラスになると、マナーを知らない人は相手にされません。それまで仕事一筋だった人が、エグゼクティブになった途端に食事のマナー教室に通うケースも多いですよ」

仕事さえできればいいという考え方は通用しない。エグゼクティブになれば仕事ができるのは当然のことであり、それに加えて洗練されたマナー、そして教養が求められるのだ。

「絵画やオペラは有名どころだけでも押さえておいたほうがいいでしょう。より高年収を目指すなら、上のクラスの人と一緒にいて1時間、話がもつかどうかも大切なことです」(逢坂氏)