同じ内容なのに、なぜあの人の話はおもしろいのか

先日、5名ほどのパネラーの方による講演を聞かせていただいた。大手メーカーの役員や、起業家、マネージャーなどを務める女性たちが、自分たちの仕事と生活を通して、働き方を考える内容のもの。ディスカッションというよりは、各人にインタビューをするように考えや経歴に絞って話が進められていく。それぞれが自分の主張をはっきりと持っており、どなたの話も聞く価値のあるものだった。

ところが、やはり「おもしろかった話」「いいことを言っていた人」について聴衆の話を聞くと、およそ一致して同じ人物をあげていた。「私も同じで……」と前ふりをして、ほぼ同じ話をしているにもかかわらず、話にはどこかに違いがでてくる。それはどこにあるのだろうか? 話の内容を書き起こして見ていくと、くっきりとその違いが浮かびあがっていた。

たとえば、話にインパクトがあったと言われたA氏と、B氏の内容と対比させてみよう。「仕事への活力や発想をどのように得るか」という質問に対して、二人とも「家族からです」と答え、発想も要点も同じだった。ところが、ふたりの答え方には少し違いが見られるのだ。