また、TOEIC730以上のうち、簡単な商談や取引が英語でできる人は46.7%と、半数に満たない(図24)。同じ高得点者でも英語を使える人と使えない人がいる。その差は何だろうか。

図を拡大
図24・25・26

英語の学習を楽しんでいるかについては、それほど開きがない(図25)。安河内氏は「英語が好きな人のなかにも、『英語を使うのが好き』な人と、『英語の試験でいいスコアを取るのが好き』な人がいますからね」と話す。

その違いが、英語で伝えたい「中身」があるかどうかの差に表れたようだ。英語で商談ができる人(以下、「できる人」)のほうが、そうでない人(同、「できない人」)に比べて英語で伝えたいことがあると答えた割合が16.5ポイントも多い(図26)。

山崎氏は、「『先週はどんな1週間でしたか?』と聞かれて『普通の1週間でした(It was a normal week.)』としか言わない人は多い。英語力の問題ではなく、伝える中身がなければ、英語の使い手としてはダメでしょう」と話す。