統一教会信者が高市氏を推している

統一教会がアプローチを強めそうなのが、保守層からの人気が高い高市早苗・経済安全保障担当相だ。

高市氏は過去に統一教会との接点について報じられている。2001年3月に統一教会系の月刊誌に対談記事が掲載されたほか、19年3月に高市氏が開いた政治資金パーティーで教団関連団体がパーティー券を4万円分購入した疑いも報じられた。

SNSにおいても、統一教会信者が高市氏を推す投稿が散見される。前回の総裁選でも安倍元首相が支援するなど、思想信条が近いとされる高市氏に対し、地元・奈良県において統一教会関係者がアプローチしている形跡もある。ただ高市氏を支える地元の有力議員は統一教会の接近を警戒し、厳重なチェック体制を敷いているという。

写真提供=共同通信社
「安倍晋三元総理の志を継承する集い」であいさつする高市経済安保相=2024年7月7日午後、東京都千代田区

統一教会にとっては「四面楚歌」

その他、総裁選出馬が取り沙汰された議員についても、統一教会との関係や姿勢についてまとめておこう。

斎藤健経産相については、秘書が教団系の会合に出席したことがあると明らかにしている。かなり薄い接点であり、統一教会に甘い姿勢をとるとは考えにくい。

野田聖子前男女共同参画担当相に関しては、教団関連団体が共催した会議へ祝電を送ったことがあり、秘書が代理出席したことを明かしている。

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だが統一教会を含む宗教右派「伝統的な価値観を重視する宗教団体」が自民党のジェンダー政策に影響を与えた可能性を指摘し「考え方が違う」と明言しており、統一教会とは相容れないだろう。

青山繁晴氏については統一教会との接点は判明していない。さまざまな情報を躊躇ちゅうちょせず発言発信するタイプなので教団としてもアプローチしづらいのが実情だだろう。

このように、統一教会にとってはまさに四面楚歌であり、誰が総理総裁になっても逆風が続くと思われる。

統一教会はこれまで個々の政治家とのつながりを通じて体制保護を獲得してきたが、その戦略が成り立たなくなっているのが現状と言えるだろう。

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