副交感神経を調整する

また、呼吸自体にも自律神経を整える効果がある。鼻から息を吸うと鼻の中に冷たい空気が入ってきて、鼻の奥のほうがツーンと冷たくなっていく感じがある。そうした体の感覚に意識を向けてみる。吐くときも鼻の中を息が通って出ていくことを意識する。それで緊張がほぐれるという。片鼻ずつ試すのもいい。

「右鼻が交感神経、左鼻が副交感神経を調整する役割があるとされます」(三橋氏)

その説では右鼻が詰まっているときは副交感神経が優位、左鼻が詰まっていれば交感神経が優位と考える。また、鼻の通りが左右均等なら自律神経のバランスが取れていると判断する。

いつまでもエンジンがかかりっぱなしでは身も心も壊れてしまう。ほどよくゆるめ、眠りに導こう。

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年7月5日号)の一部を再編集したものです。

(文=向山 勇 図版作成=大橋昭一)
関連記事
【第1回】認知症になった人は睡眠時の"目の動き"が違う…60歳超健常者の12年後の追跡調査で判明「脳と睡眠の血流関係」
休日は「ゴロ寝で映画一気見して2度寝3度寝の極楽」がダメな理由…最新研究でわかった「最強の7大休養法」
「早寝早起き」で生活や学習が乱れる子はいない…小児科医が「睡眠不足はやめろ」と繰り返すワケ
「ズル休み」ができない人は、結局出世もできない…成果を出すためには「戦略的な妥協」が必要であるワケ
「脳トレはほぼ無意味だった」認知症になっても進行がゆっくりな人が毎日していたこと