ホッと心を落ち着けるのに、氷を握ってリラックスを感じる「手のひらサウナ」というメソッドがある。「急激な冷感刺激と、その後次第に手の温かさが回復していく過程との落差によって、緊張からリラクセーションへと向かう心理的な調整効果が期待されます」と川野氏は話す。

自律神経を整える

また、実際のサウナには自律神経を整える作用もあるという。

「最近は正しい方法でサウナに入ることで自律神経の活動性を高める効果があるとのエビデンスが日本サウナ学会などで発表されています」(川野氏)

サウナに入って「熱い」、水風呂に入って「冷たい」と感じるとアドレナリンが出て交感神経が優位になる。その後に休息をとると、危機を脱した安心感から、副交感神経が優位になるという。いわゆる「ととのった」状態だ。