「配当金+株主優待」で高い利回りが実現する

配当利回りは、株価に対して年間でどのくらい配当金を受け取れるかを示す指標。「年間予想配当金÷株価×100」で算出できます。

2024年4月18日時点の東証プライム全銘柄の平均予想配当利回りは2.16%で、平均株価は2213円となっています。これをもとにすると、東証プライムの1株あたりの配当金は48円。つまり、一般的に取引される単位である100株を買うと平均で22万1300円かかり、配当金は4800円もらえることになります。

ただし、配当金はすべての企業が出しているわけではありません。配当金は企業の業績によって増減される傾向にあるため、金額が上がり続けている企業は業績も好調と見られ、投資に向いている銘柄だといえます。なかでも、国内においては、化学や金融、情報通信系の分野に高配当銘柄が多い傾向があります。

「配当利回りが何%以上であれば高配当株」という明確な基準はありませんが、3%を超えてくると高配当といわれます。

金額換算できる株主優待は利回りで考える

続いて、優待利回りは、株価に対して年間でどのくらい株主優待を受け取れるかを示す指標。金額換算できる株主優待品だけを対象に算出されます。こちらも3%を超えるかどうかがひとつの目安となっています。

出典:『マンガと図解 50歳からの新NISA×高配当株投資』(頼藤太希、高山一恵)より

少ない投資金額で買える「高配当・優待銘柄」の例として、NTTが挙げられます。NTTは100株以上を2年以上継続保有した株主に対して、dポイントを1500ポイントプレゼントしています。

2024年4月18日時点の株価は169.8円。100株で1万6980円ですから、優待利回りは8.83%。2024年3月の予想配当金は5円ですから配当利回りが2.94%。配当利回りと優待利回りを合わせると11.77%なので、長期的な保有を前提にすれば、配当・優待ともに非常に魅力的な銘柄だといえるでしょう。

なお、配当利回りと優待利回りを合わせて、「実質利回り」と呼ばれています。