加害者は本当に変わるのか
よく、加害者は本当に変わるのか、特に離婚が決まった場合には、モチベーションも続かず、変わるのは難しいのではないかと聞かれることがあります。
僕が運営する、「変わりたい」と願うモラハラ・DV加害者のための当事者団体GADHA(ガドハ)は「パートナーとの関係を取り戻す」ことを目的としていません。それは人の意思を変えることを意図していて、他者を道具として扱うことです。
GADHAではパートナーシップに限らず「自他共に、持続可能な形で、美徳を発揮して、ケアしあえる関係を作ることができる人」になることが目的です。
とはいえ、多くの場合は別居や離婚の危機を背景にGADHAに参加される方がほとんどです。そのため、「パートナーとの関係を修復したい」という動機から参加を決めるのは自然なことです。
実際、離婚調停の結果が振るわず、プログラムを途中でやめてしまう方もいます。関係性が改善されず、GADHAの活動に参加しなくなる人もたくさんいます。
しかし、離婚の危機をきっかけに、自分がいかに相手を傷つけていたのかを理解し、深く反省し、それをどう変えていけるのかを考える人たちもいます。
もちろん、その過程で離婚が決まってしまう人もいます。被害者からすれば、「今更、遅すぎる」「執着されていて怖い」と感じるのは当然です。
変容を信じないこと、加害者を許さないことは、決して誰にも非難できません。