刑事事件になったら共犯者は自首してほしい

8.事務所に残ったメンバーには、ジャニー氏の行動が刑事事件に値するという認識はあるのでしょうか。児童保護法の時効は7年です。加害者自身が死亡しているとしても、これだけ多くの被害者が存在しているのです。中には時効以内であるこの7年以内に被害を受けた人物もいるでしょう。

彼らが被害を告発したなら、捜査は司直の手に委ねられます。その場合、共犯者は当然ながら刑事事件に問われます。私の目には、刑事事件に値する事件であることは明らかですが、事務所の謝罪の中には、刑事事件を犯した、それに手を貸したという自覚はあるのでしょうか。

もし共犯であると自覚した人物がいるなら、ぜひ自首して、事務所が児童を扱っているにもかかわらず、あまりに保護者の視点が足りなかったということを公表し、良心をみせる職員が出てきてほしいと思います。

9.記者会見では、ジャニー氏の性加害については何度も謝罪がされていますが、マスコミへの圧力や、テレビ局へのタレント起用の圧力については、何ら触れられていません。これは、謝罪の意志はない、あるいは間違ったことはない、という意志の表れなのでしょうか。それとも、今後徹底的に調査して、謝罪する意志はあるのでしょうか。あるのであれば、即刻調査チームを結成発表していただきたいものです。

撮影=阿部岳人
記者会見では、ジャニー氏の性加害については何度も謝罪されているが、マスコミへの圧力には何も触れていない。

10.各メディアは検証番組や記事で、性加害の場所を局内などで提供した事実を認めています。犯罪行為に手を貸した職員を探し出し、警察に協力させて、その施設を利用した職員をあぶりだす行為はしていないのでしょうか。昔の話で分からなかったなどと弁明している会社がありますが、報道機関の調査力とは、その程度のものなのでしょうか。