疲れが取れないのは薬のせいかもしれない

体調を意識するようにすると、疲れが取れないことが気になる方が多いでしょう。

しかし、それは単純に加齢によるものですから、気にする必要はありません。年齢を重ねると、疲労物質の乳酸を分解・排出するのに時間がかかるため、回復が遅くなるのは当然です。最善の対処法は、栄養を摂ることです。

ただ、しつこい疲労を感じるなら、薬の副作用の可能性があります。

血圧や血糖値、コレステロール値などを下げる薬を飲んでいませんか?

これらの薬を飲むと、体がだるくなって、頭がボーッとすることは、すでにお話しした通りです。その疲労は、薬を飲み続けている限り続きます。

だるさを感じながら、これからの人生を生きたくはないでしょう。紙の上の数値より、今感じているだるさのほうが、はるかに直接的で不快なはずです。

ちなみに私の場合、糖尿病になってから、血糖値は一番高いときには660mg/dLに達したことがあります。しかし、インスリン注射は今まで一切していません。

「痛み止めは体にいい」という考え方もできる

毎朝血糖値を測って、300mg/dLを超えたときだけ、薬を飲んでいます。あとは、歩いたりスクワットをしたりと、軽い運動をして300mg/dL以下になるよう調整しています。

和田秀樹『60歳からは、「これ」しかやらない』(PHP研究所)

空腹時血糖の正常値は100mg/dL未満ですから、大幅に高い数値ではありますが、数値よりも感覚に従って、「ここまでしかやらない」と決めたのです。

加えて、高血糖よりも低血糖のほうが危険だと考えているからでもあります。特に車に乗るときの低血糖だけは絶対に避けなくてはいけないと思っています。

なお、一般的に、血圧を下げる薬は「体にいい」、痛み止めは「体に悪い」と言われていますが、感覚で考えると、血圧の薬を飲めばだるくなり、痛み止めを飲めば痛みが消えて楽になるのですから、良し悪しが逆転します。今ある痛みが取れるのだから、痛み止めは体にいい、という考え方もできるわけです。

しかも、痛み止めを長期間飲み続けるケースは少ないですが、血圧などの薬は、飲み出したら一生「飲め」と言われます。人生に与える影響が、思っている以上に大きいのです。

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