訂正を求める決議案は全会一致で可決
1日に開会した12月県議会冒頭でも、川勝知事は「今回の発言は、東アジア文化都市のレガシー創出に向けた思いを語ったのであり、現時点で何も決まっていない」として、あらためて訂正を拒否した。
このため、自民党県議団は、総務委員会作成の「不適切発言」の訂正を求める文書を決議案に替えて、知事与党「ふじのくに県民クラブ」を含めた全議員の同意を求めた。
6日の県議会冒頭で、中沢公彦議長が「知事は、『三島を拠点とした東アジア文化著都市の発展的継承センター』『詰めの段階』との発言を速やかに訂正するとともに、知事としての発言の重みを十分に意識し、今後は決して、軽率、不用意な発言をしないよう改めて求める」などと決議案を読み上げた。
自民党県議団の根回しが功を奏して、反対者はひとりもなく、全会一致で可決した。
川勝知事が「不適切発言」を安易に認められない理由
冒頭に書いたように、県議会決議に対して、川勝知事は代表質問の答弁の中で、真っ先に謝罪した。
県議会決議は、「不適切発言」を認めた上で、訂正して反省することを求めた。それにもかかわらず、川勝知事はあくまでも「不適切発言」の訂正は拒否したのである。
だから、川勝知事の謝罪が一体何に対してなのか、県民には全く理解できないだろう。常人にはあまりにも不可解な謝罪だからである。
ただ気位の高い川勝知事が頭を下げたのだから、これ以上の追及はしてくれるなという思いだけは伝わった。
しかし、なぜ、それほどまでに「不適切発言」を認めて、訂正することを川勝知事は拒否するのか?
それは、今度「不適切発言」があれば辞職すると公言しているからである。