14年間同じシステムで続けてきたら伝統になった
同じシステムで、同じ曲で、同じ緊張感で、過去には三四郎やハナコがしのぎを削ってきました。そのことを今出ている若手に話したり当時の映像を見せたりすると、「出る意義のあるライブ」だとか、「いつかあの位置に行くための登竜門なんだ」と気合いを入れてくれます。今では芸歴1〜2年目の若手に「一番出たいK-PROライブは?」と聞いたら、間違いなく『若武者』が1位になると思います。
14年間マンネリに気をつけながら続けていたら、いつの間にか「マンネリから伝統」に変わりました。こうなると、無敵の武器としてすごい効果を生み出せるようになります。同じことを「惰性で続ける」とマンネリにはなるけど、「意識して続ける」と伝統になるんです。
マンネリに気づくための対策は人それぞれ違うと思いますが、私がやっているのは、「そのライブを一旦やめようかなと考えてみる」ことです。その想像をしたときに、少しでも「マンネリかも」と頭に浮かんだら、次にいつまで通用するかを考えてみます。その時期が多分変えるリミットだと思います。
続けるために一度やめてみるのもひとつの手段
また、マンネリだと思っていても続けたいものに関しては、「本当に一度やめてみる」のもいいかもしれません。マクドナルドのチキンタツタ戦法ですね。
チキンタツタは、以前はビッグマックやフィレオフィッシュなどと同じレギュラーメニューで、その中で人気が低めのバーガーでした。鳥インフルエンザの影響などもあり、一旦販売を休止して、期間限定販売にして再発売したら飛ぶように売れ始めました。もともといつでも食べられると思っていた商品がいつの日からかなくなった……というフリが効いていることで、復活させる度に売れるお化けメニューになったそうです。
マンネリは、発想を変えれば「浸透している」ということなので、それをうまくイジってあげれば、めちゃめちゃ跳ねます。マンネリと伝統は紙一重、戦略を持って早めに対処したり、やり続けたりすれば、マイナスをプラスに変えることもできます。
是非身近なものから試してみてください!