雅子皇后の類いまれな才能をもっと生かす方法
当時、雅子さまの同僚の外交官らの中には、饒舌で積極的なやり手である父親と違って、雅子さまは自己主張を内に秘めるシャイなタイプであり、世間で持たれているタフで社交的な女性というイメージとずれがあると心配する人が多かった。
そうしたギャップも一因となって、思い描いておられたイメージと違う状況が生じ、陛下の「雅子さまの人格否定発言」とか、適応障害によるご静養に至った。
過去のことはともかく、いまの状況に前向きに対処するにはどうすればいいかは、はっきりしている。美智子さまのような極端にストイックな姿勢や当意即妙の受け答えに無理にチャレンジするのでなく、雅子さまのじっくりと練り上げられるのが得意だという長所を生かすことだ。
さらに、ご体調を前提にした公務の方針を国民に説明し、ご無理をなさらないようにして、量は少なくとも質の高い国際交流や精選した公務への登場機会を選ばれたらいい。また、ビデオやネットを活用した単独公務も工夫すべきだ。
素晴らしい頭脳や国際経験を生かして陛下の公務やお言葉の内容を吟味されたり、皇室外交をはじめ公務についての企画立案をされたりするなど、お得意の方面において類いまれな才能を生かされれば素晴らしいことだ。
メンタルも体力も強靭なタイプが望ましい
悠仁さまのお妃選びについては、「あえてマスコミの洗礼を受けたほうがいい…悠仁さまの結婚では『事前に交際宣言をすべき』と考える理由」でも書いたが、ともかく先回りすることこそが重要だ。
企画チームでも組んで、未来の皇后に向いた条件は何かを議論し、条件に合った多くの女性と会われる機会が増えるような工夫をすることである。
そういう意味でも男子校である学習院でなく、お茶の水女子大学附属中学から筑波大学附属高校という男女共学の学校へ通われたのは、賢明な判断だったと思う。
私が推奨したいのは、突出した素晴らしい女性でなくともよいのであって、悠仁さまを守ってくれるような、メンタルも体力も強靱なタイプの方だ。
イギリスのキャサリン妃は中流階級の出で、頭脳や容姿が突出しているわけではないように思う。ウィリアム王子より半年ほど歳上だが、無理をしない安定したキャラクターで彼女を選んだのは大正解だった。
皇后は女優のように美しいとか、超一級の頭脳をもっている必要はないし、親の社会的地位が高くなくてもいい。昭憲皇后や貞明皇后の功績からわかるように、天皇をしっかり支えてくれることが大事なのだ。