本来はお客様が喜んでいればそれでOK
僕は出版の世界のことはよく分かりませんが、出版の世界だと、他の編集者が作った本を見て、「何でこんなタイトルにしたの?」とか「違うデザインにした方がもっと売れるのに……」といったところではないでしょうか?
技術職に就いていらっしゃる方は、こうした感覚をご理解いただけるのではないかと思います。
本来、お客様が喜んでいれば、それでOKのはずです。
しかし、技術職の人間というのは、どうしても自分の世界観を他人に押し付けてしまいがちです。
それが、人間関係の悪化に繋がります。
これが個室になれば、他人の仕事は目に見えなくなりますから、そうした余計なストレスからは解放されるというわけです。
なぜ、僕が従業員のストレス削減にこだわるのか?
それはストレスをなくすことによって、従業員の離職が起こりにくい職場環境を整えることが可能になるからです。
重要なので繰り返しますが、会社をスケールさせたい場合、従業員を辞めさせないことが、まず何よりも肝心なのです。
そのミーティングは本当に必要なのか
美容室の店長の重要な仕事の1つに「ミーティングの仕切り」があります。
ディアーズは現場でのミーティングを一切しません。
なぜ、ミーティングをしないのでしょうか?
従業員同士であえて結束する必要がないことはすでに述べたとおりですが、何より「ミーティングによってお店の業績が伸びた」と感じたことが、過去に一度もないからです。
本来、ミーティングの目的は、お店の業績を伸ばすことにあるはずです。
にもかかわらず、お店の業績に寄与しないばかりか、意味もなく「経営理念」を復唱させたり、自分の仕事の内容を報告させたりするミーティングに、はたして意味はあるのでしょうか?
通常のサロンでは朝礼や終礼を行うのが一般的ですが、「お店の業績を伸ばす」という目的からはかけ離れて、儀式化してしまっているケースがほとんどではないかと思います。
長々としたミーティングのデメリットは、時間ばかりが取られて、従業員のストレスの温床になりかねない点です。
終礼があると、仮に仕事が終わったとしても、従業員は終礼が終わるまで帰れません。
例えば22時に営業を終えて、「早く帰りたいな」と思っているのに、そこから1~2時間のミーティングを入れられたら、たまったものではありません。