さらに、このChatGPTが私の性格までしっかり把握していたらどうでしょう。性格を加味して判断し、「木原さんは思い切りのよさ、豪快さを好む性格だ。平均的な2500円の価格帯より、高価格帯の4000円のうな重を好むのでは……?」などと判断し、提案することができるかもしれません。

また、旅行先を選ぶ際には、「(豪快で経営者的性格の木原誠太郎が)とても疲れている。心と体を癒やすために秋を感じたい。そのためにおすすめの旅行先を10個出して」というような指示を出し、AIがこちらの希望に即した提案をしてくれるようになるのではないでしょうか。

性格診断はいまや「ビジネスの一丁目一番地」

「自分が望んでいる答え」にたどり着く、つまり、企業側から見ると「自社商品やサービスを売り込むのに最適なターゲット」へアプローチするには、良い質問、良い指示を出す必要があり、それには「性格診断」が鍵を握る、といえるのです。

5W1Hの「WHO」、つまり「誰に」売るかということは、マーケティングの基本。どんなビジネスにも当てはまることだといえます。そして、自社商品を売るために、相手が「誰か」「どういう人か」を知るために有効なツールが性格診断だ、ということです。

そう考えれば、性格診断はいまや「ビジネスの一丁目一番地」ともいって差し支えないでしょう。

これまでのマーケティングの歴史を振り返ってみても、今後ビジネスを展開していくうえで、顧客の性格診断・性格分析を行うことは完全に「ビジネスパーソンの必修科目」になるとみています。

ライバルとの差別化のために「性格」を使おう

私が開発した「ディグラム診断」は、20個の簡単な質問に答えるだけで、その人がどんな性格かがわかるという性格診断ツールです。

先に2つの事例を紹介しましたが、現在、私の元には、この「ディグラム診断」を自社のマーケティングに活用したいと、大企業や官公庁などから次々と声が掛かっています。ビジネスの第一線における「性格診断」の需要の高まりを、ひしひしと感じています。

日本のみならず、世界の市場でビジネスをリードするためには、ライバルとはっきり差別化できる商品を開発し、そのうえで「誰が買うか」「どんな人に向けた商品なのか」を明確化することが必要です。“解像度”を他社よりも上げて、ターゲットニーズに即した展開をつくることが大事であり、そのために「性格診断」はとても有効な手段になるのです。

拙著『新ディグラム性格診断 9タイプが解き明かすあなたの真実』では、テーマを人間関係にしぼり、自分の性格のタイプがわかるだけでなく、相手との関係性と相手のタイプに応じて、どう接すればいいかを解説しています。ぜひ、実際のビジネスシーンにも役立ててほしいと願っています。

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