たとえば、「30代独身男性、年収1000万円以上、MARCH出身」「40代子持ち女性、世帯年収500万円、地方在住」といった具合に、「年齢」「性別」「年収」「学歴」「職業」「家族構成」「居住地」など、ターゲットの「個」についてより細分化が求められるようになったのです。
スマホの普及で急速に進化したマーケティング
そんな中、2008年に日本でiPhone3Gが発売され、2009年にはAndroidが登場したことで、急速にスマホが普及し始めました。2010年代になると、誰もが気軽にインターネットを利用できるようになりました。
インターネットとスマホ時代の到来により、企業側は自分たちの商品を売るターゲットがどういう人で、何を求めているのか、といった情報をより得やすくなりました。
また、検索エンジンのアルゴリズムに合わせてネット検索で上位に出るように工夫する「SEO対策」や、ユーザーが検索したキーワードに連動してテキストで表示される「リスティング広告」など、いわゆるGAFAM[Google、Amazon、Facebook(現・Meta)、Apple、Microsoft]が行っているようなネットを使用したマーケティングも行いやすくなりました。
具体的には、商品を買う人のセグメントや行動するセグメントをきっちりと分けてマーケティングをし、市場のパイをどんどん切り分けて細かく分析することができるようになったのです。
ターゲットが細分化されすぎて効果低減
ところが2020年代に入ると、細分化が行きつくところまで行き、かえってマーケティングを行っても効果が出にくい状況が生まれてきました。
あまりにもターゲットを分割しすぎたために、もはや誰が対象なのかわからない、商品を売る企業側ですら「うちのメインユーザーは、どんな人か」が理解できない、という状態です。
前置きが長くなりましたが、この限界(行き詰まり)を突破する救世主といえるのが「性格診断」なのです。